1959 年制作のアメリカ映画「ベン・ハー」は 、アカデミー賞 11 部門のオスカーを 受賞し、至上最多受賞作品の一つとして知られる名作です。しかし、この作品の原作者ルー・ ウォーレスについては映画作品ほど知られてはいません。
ルー・ ウォーレスは、1878年から1881年にニューメキシコ準州の知事に就任しています。知事の任期を終えて故郷に帰ろうとして、友人のロバート と一緒に汽車に乗りました。車窓から見えるたくさんの教会堂を見ていた時、ロバートは次のように言いました。
「いまだにばかばかしい聖書の教えを信じている知識階級の人々が 大勢いる。君は教養もあり、なかなかの思想家だ。材料を集めてイエスは架空の人物であった ことを証明する本を出してみないか。きっとその本は君の一代傑作となり、君も一躍有名になる」
この言葉に刺激されたルー・ ウォーレスは、その後たくさんの図書館をまわり、資料を集めて執筆にかかりました。 しかし、4章まで書いたとき、彼はイエスがソクラテスやプラトンやシーザーと同じく実在し ていた人物であることが明瞭になってイエスが歴史上の人物であることが否定出来なくなった のです。
そこで今度は 「もしイエスが実在した人物であるなら、イエスが主張しているように、彼は神の子であり、世界の救い主でなければあのようなすばらしいみわざわ誰にも出来ないの ではないか」と自問自答するようになり、ついにある晩生まれて初めてひざまづいて 神に祈り、罪の赦しを乞い、早速クリスチャンである妻を起こして、 自分がイエスを救い主として受け入れたことを告白しました。
せっかく時間と莫大な費用をかけて集めたこの資料をどうしようかということになり、「では、今後はそれをもってイエスは間違いなく神の子であり、世界の救い主であることを 証明する本を書いてみては」という彼の妻の提案で書いたのがあの「ベン・ハー」でした。
今日の聖書 ヨハネの福音書1章14〜18節
ことばは人となって、私たちの間に住まわれた。私たちはこの方の栄光を見た。父のみもとから来られたひとり子としての栄光である。この方は恵みとまことに満ちておられた。ヨハネはこの方について証しして、こう叫んだ。「『私の後に来られる方は、私にまさる方です。私より先におられたからです』と私が言ったのは、この方のことです。」
私たちはみな、この方の満ち満ちた豊かさの中から、恵みの上にさらに恵みを受けた。律法はモーセによって与えられ、恵みとまことはイエス・キリストによって実現したからである。いまだかつて神を見た者はいない。父のふところにおられるひとり子の神が、神を説き明かされたのである。
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