横浜永谷キリスト教会に赴任して間も無くの頃、教会から車で10分ほどの距離にエリザベス女王やダイアナ元妃も墓参したという「英連邦戦死者墓地(Yokohama War Cemetery)」があることを教えていただきました。すぐそばにバラ園もあり、近隣の方々がよく訪れている写真撮影スポットでもあるということなので、一度訪れてみたいと思っておりましたが、昨日ついにここを訪れることができました。
場所は、箱根マラソンで有名な国道一号「団子坂」に近く、バス停「児童遊園地入口」から歩いて10分ほどの距離にあります。1946年に保土ヶ谷児童遊園地・保土ヶ谷錬成場が接収され作られたということもあり、現在も横浜市の児童遊園地やバラ園のあるこども植物園が隣接しています。
「英連邦墓地」とあるのは、この墓地が設置された1955年当時のイギリス連邦諸国(イギリス、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、南アフリカ共和国、インド、パキスタン)の戦死者1,500基以上の墓碑が建立されているからです。英連邦では、「戦死者の遺体は本国に送還せず、階級差なく現地で埋葬する」という原則があり、この方針のもとに「英連邦戦死者墓地委員会」が設置され、世界中にある英連邦戦死者の墓地を管理しています。保土ヶ谷にある「英連邦戦死者墓地」もその一つであるということになります。
ただ、「戦死者」となってはいても、ここに葬られている方々は戦いの中でなくなったというより、日本軍の捕虜となった兵士や女性たちが労働力として日本に連行され、鉱山や造船所、農業や軍需製品の様々な産業で働かされた人々がほとんどです。その収容所の劣悪な環境の中で捕虜という身分のままで何千人もの人々が亡くなったのです。入口を入ってすぐの場所にある英語と日本語で書かれている「英連邦戦死者墓地」の説明文にはこのことも記されており、これを読んだ時には心が痛みました。
この墓地にはヨハネの福音書11章の主イエスの「わたしはよみがえりです。いのちです。わたしを信じる者は死んでも生きるのです」というみことばが記され、「あなたの御手に彼の霊をゆだねます」という家族の祈りのことばが添えられていました。
終わりの日に、主の家の山は山々の頂に堅く立ち、
もろもろの丘より高くそびえ立つ。
そこにすべての国々が流れて来る。多くの民族が来て言う。
私たちはその道筋を進もう。」
それは、シオンからみおしえが、エルサレムから主のことばが出るからだ。
主は国々の間をさばき、多くの民族に判決を下す。
彼らはその剣を鋤に、その槍を鎌に打ち直す。
国は国に向かって剣を上げず、もう戦うことを学ばない。