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 私がロンドンの大英博物館(British Museum)を訪れたのはもう25年ほど前のことになります。入館したとき、あのロゼッタ・ストーンがケースにも入れられず展示されているのを見て、てっきりレプリカかと思いました。まさか本物がここに無造作に展示してあるはずはないと思い、そこにおられた警備員に確かめると本物であるというのです。ほんとうに驚きました。

 

 ロゼッタ・ストーンと言えば、決してして外国に貸し出すことのない大英博物館の至宝です。それが手を伸ばせばすぐに触ることのできる無造作とも思える展示方法だったので驚きました。さすがに現在はケースに入れられ縦に展示されているようです。(下の写真)

ロゼッタストーン 
ゼッタ・ストーンは、1779年ナポレオンのエジプト遠征で要塞を築く際、他の石とは異なる石が出てきたので、多分考古学的に重要なものではないかと気付いた兵士が、要塞を築く石材から除外しました。このことにより、この石がロゼッタ・ストーンの歴史的な大発見であることが分かったのです。

 

 ロゼッタ・ストーンの発見により、それまでは解読不能であった古代エジプト文字(ヒエログリフ)の解読競争が始まりました。解読につながった理由は、エジプト語と共にギリシャ語でも同じ内容が刻まれていたことにより、1803年、ギリシヤ語の翻訳がなされ、それからさらに研究が続けられ、約20年後の1822年、エジプトの古代文字であるヒエログリフが遂に解読されることになったのです。このことによって、他のエジプト古代文書が次々と翻訳されることなり、エジプトの歴史がさらに明らかになってきました。

 

 どんなに重要なものであったとしても、無関心な人々がそれを手にした場合、それが重要なものと見なされずに葬り去られてしまいます。ですから、要塞を築く石を集めている中で、明らかにロゼッタ・ストーンが他の石とは違うことに気づいた兵士の功績は大きかったと言えます。


 ロゼッタストーンに記された日本語での詳しい内容を知りたい方は以下のサイトが有益です。http://www.moonover.jp/bekkan/hiero/


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 古代エジプト人は古代エジプト文字ヒエログリフを三千数百年書き続けたが、一世紀を境にあまり書かれなくなくなり、読み方も書き方も忘れ去られてしまっていた。

今日の聖書 歴代誌第二 34章14~18節

 

 彼らが、主の宮に携え入れられていた金を取り出していたとき、祭司ヒルキヤは、モーセを通して示された主の律法の書を見つけた。ヒルキヤは書記シャファンに知らせて、「主の宮で律法の書を見つけました」と言った。ヒルキヤがその書物をシャファンに渡すと、シャファンは、その書物を王のもとに携えて行き、さらに王に次のように報告した。「しもべたちに委ねられたことは、すべてやらせております。彼らは主の宮にあった金を取り出して、これを監督者たちの手と、工事をしている者たちの手に渡しました。」

 さらに書記シャファンは王に告げた。「祭司ヒルキヤが私に一つの書物を渡してくれました。」シャファンは王の前でそれを朗読した。王は律法のことばを聞いたとき、自分の衣を引き裂いた。